「一緒にやってみんかえ?」
きっかけは、義兄のヨンチョルと夫婦でキムチを作り、売っていた姉の言葉でした。
大学卒業、就職と約10年間愛知県にいた私は、家族を連れ高知へと戻り、本当に「ちょっとだけ」のつもりで手伝い始めました。
しかし、仕事量も販売先も増え、転職活動ができないくらいの忙しさの中、やがて訪れた韓流ブームにも乗って、徐々に「キムチの渦」に巻き込まれていきました。
しばらくして、より効率化を図るためにヨンチョルが販売と店舗を、私が生産を担当するように分業しました。
そうして2005年、稲生のアイス工場跡に誕生したのが、「土佐キムチ」です。
野菜は何でもキムチになるといわれます。
農家から直接購入し、地元で加工し、売る。屋号には、“野菜王国”高知で採れたものをすべてキムチにしようという意気を込めています。
今、漬け物は無添加では流通できないとも言われています。しかし、そもそもが保存食であるキムチに消費者の得にならない添加物は不要というのが土佐キムチのモットーです。
人は幸せになるために生まれ、幸せになるための義務を与えられている。私の役目は、名前の通り、正しいものを作り、正しい道を歩んでいく事だと思います。
土佐キムチ代表/キムチ職人 米倉正浩